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SOULMATICS MEMBER'S留学記

 

名前:Minoru Chikamatsu

 

留学先:ブリスベン

 

国:オーストラリア

 

留学年:2004

“留学”と聞くと皆さんはどのようなイメージが浮かぶでしょうか?

前向きに明るく楽観的な事から不安や恐れといった悲観的な事まで様々なイメージが浮かんでくると思います。

もし、この留学記を読んでおられる方の中に留学をしようかどうか迷っている方がいらっしゃったら、その方にこれだけは言える事があります。留学はとても素晴らしいです!迷いはありません、絶対に行くべきです!!確かに楽しい事ばかりではありません。行く前は不安で眠れないかもしれませんし現地についても右も左もわからず泣いてしまうかもしれません。初めは言葉も通じないでしょうし何を言っているのか聞き取れないでしょう。早く日本に帰りたいと思う事もしばしばあるでしょう、、、。ただそれに勝る出来事がたくさん待っています。たくさんの出会い、大きな感動、知識に友情、、、。今まで見えなかった景色がたくさんあなたの目に映るでしょう。世界観が変わるとはまさにこの事だなと実感すると思います。まぁそう言われてもいまいちよくわからないですよね?ほんの少しですが私が経験、体験、感じた事を皆さんにお伝えしたいと思います。ほんの少しでも皆さんのお役にたてればと思います。

 

私が留学したのは21歳の頃、ちょうど音楽の専門学校を卒業したての4月にオーストラリアのブリスベンに語学留学をしました。学校の名前はICTE語学学校、予定は40週。なぜ行き先をそこに決めたかというと、私が留学する前にソウルマティックスの先輩方が何名かICTEに留学されていた事もあり、色々な話を日本にいる時に聞いていたからです。初めはアメリカに留学しようかと考えていたのですが、特に専門的な事を習うのではなく語学(英語)を習いに行く事、オーストラリアICTE語学学校の質の高さ、物価の安さ(現在はオーストラリアも経済成長し、当時より物価が上がっています)等がオーストラリアに留学をする決め手になりました。もちろんアメリカやイギリスに留学する事がいけないという事ではなく、専門的な事(音楽、ビジネス等)を勉強、大学に行って勉強するのであればすごくいいと思いますが語学だけとなると正直お金もかかります。経済的に豊かな家庭、貯金がたくさんある方じゃなければ留学のお金を工面するのに苦労すると思いますし、語学留学であれば私はオーストラリアへの留学をオススメします。1年間オーストラリアに留学したからと言ってオーストラリア訛りになる訳ではありませんし、授業もオーストラリアンイングリッシュでは進みません(笑)。

 

語学留学するにあたって入学許可証を取ったり、ビザを申請したり、健康診断を受けたり準備が少し大変です。半年前から少しずつ進めていくのがお勧めです。英語の勉強はしておくに越した事はありません。よく『全然英語わからなくても行ったら何とかなる。』と聞きますが、全然勉強しないで留学すると、、、何とかなります、いえ何とか“は”なります。と言いますのも私は全然英語を勉強しないでいったのですが、初めの1ヶ月は地獄でした。留学先には一人も知り合いがいませんでしたし、英語も全然しゃべれないですから何処にいくにも片手には電子辞書と海外留学ガイドブック(笑)、ホームステイ先の家族もお世辞にも優しくはなかったですし、バスチケットがどこに売っているかもわかりませんでした。生活に慣れるまでかなり苦労しました、、、。英語を勉強していかなくても何とかはなりますが、勉強していった方が賢明でしょう。そちらの方が充実した留学生活を送れるでしょう。

 

オーストラリアに着いてしばらくして学校が始まり、私の衝撃的な毎日が続きました。まず授業、日本で中学・高校と英語の勉強をして何故英語がしゃべれないのか?その答えが垣間見えた気がしました。それは英語の勉強の仕方の違い。私のレベルは一番低いクラスから始まりました。どんな授業内容かというとゲームを扱った授業がほとんどでした。黒板を見て文法、単語を覚える授業ももちろんあります。しかしその授業の後は文法、単語を使ったゲームを行う、習った文法、フレーズをゲームの中で積極的に使わせる。ゲームを行い積極的に会話する場を与え、英語に少しずつ慣れさせる、聞いたらそんな事かと思いますが皆さんの中学・高校の授業を思い出して下さい。まるでテスト対策の為のような授業じゃなかったですか?私の記憶ではゲームなんてしませんでした。先生の教え方も素晴らしかったです。日本の先生と語学学校の先生の大きな違いの一つに誰を相手にしているか?という事が挙げられると思います。日本の英語教師はもちろん日本人。語学学校の先生は様々な国から集まった人たち。そう、語学学校の先生は母国語を持っているセカンドランゲージを習いに来ている人たちを相手に授業をしているのです。という事は“セカンドランゲージを勉強する人たちの為の授業”をしないといけないのです。その点が日本の英語教育との大きな違いだと感じました。外国語大学から来ている日本人、早稲田大学から来ている日本人、皆、文法・単語共にすごく知っていました。英字新聞も読めました。しかし、いざ喋るとなると『あ~、、、I…would…..li…え~、、、』、簡単な会話も時間をかけないと出来ません。日本の学校で英語教育に盛り込まれているのは、これからは“超”国際社会の時代、世界中が今よりもすごく身近な存在になる時代、“共通言語”である英語をしゃべれないと将来の可能性がすごく狭くなってくるからです。いったいどの勉強の仕方が正しいのでしょうか?(現在では私の中学・高校時代とはかなり日本の教育現場での英語授業の仕方が変わってきているようですが)クラスメイトも衝撃を受けました。オーストラリアなのでアジアからの留学生が多いのですがざっと思い出すだけでも台湾、韓国、タイ、オマーン、ペルー、中国、コロンビア、ブラジル、イタリア、スイス、サウジアラビアなどなど、世界中からICTEには集まっていました。今まで世界の事などブラウン管の中の話でしたので、国によって様々な考えがあり、初めは戸惑いの連続でした。常識だと思っていた事が他の国では常識でなかったり、宗教の問題だったり、、、。言い出したらきりが無いですが中でも中東の国の人達には衝撃を受けた記憶があります。まずみんな相当のお金持ちでした!石油国なので国がお金持ちなのは知っていましたがみんなお金持ちでした。それもその筈、実はオーストラリアに留学しているサウジアラビアやオマーンの方達は皆、超エリートなのです。私の知りあったほとんどの方が母国ではお金持ちの家に生まれ、日本でいう小・中・高等学校では学校1.2を争う秀才で厳格な審査を通過し、たくさんの人数の中から選ばれた人達だけが国を代表して留学できるのです。ICTE語学学校はクイーンズランド大学の付属学校(ちなみにクイーンズランド大学を卒業する事は日本の東大や京大を卒業するのと同じレベルだと言われてます)なので語学学校を終えた後、クイーンズランド大学の試験を受け、大学でたくさん勉強し、卒業した後は母国に帰り、母国の発展の為に働きます。そんな子達が“しょぼい”高校しか出ていない私と一緒のクラスで勉強していました、、、。(なんとも不思議な気持ちになりました)平均何例は国によって様々でした。韓国や台湾の男性は徴兵制度があるのでほとんど男性は徴兵がが終わった後に留学に来ていましたし、他の国の人達も年齢は様々でした。10代、20代はもちろん、30代から50代の方達もいました。日本は断トツで若かったイメージがあります。そこにも大きな考え方の違いがあるのかなと思いました。日本では大学を卒業したらすぐ就職し、一つの職場で定年まで働く、その考えが日本に根付いている一般的な考えだと思います。その国によって考え方は違うと思いますが、多くの国が30代になってから当たり前のように大学に行ったり、留学したり、それは自分のキャリアの為、教養の為には当然の事のようでした。学校の先生にも3回目の大学に通っている先生がいらっしゃいました。私が大きくカルチャーショックを受けたうちの一つでした。

 

私が通っていた学校は土日が休みでしたので、休みの日には毎週のように映画館に通っていました。何といっても日本と比べて値段が安い!映画館にもよって値段が違うのですが安い場所だと5,6ドルで観れます。これにはかなり驚きました。他にはクラスメイトとバーベキューしたり、ホームパーティに行ったり、ビーチに行ったり、図書館で勉強したり。他にはあまりやる事がありません。程良く田舎なので勉強に集中できると思います(笑)

 

これまで話をしてきた事はあくまで2004年の話です。現在は随分変わっているかもしれません。実はつい最近私が留学していたオーストラリアのブリスベンに旅行に行ってきました。町並みは少し変わったなと感じました。大きな建物がたくさん増えていましたし、見た事もないお店がたくさんありました。人種も増えたように感じましたし、物価も当時より高くなっていました。ここ数年オーストラリアの物価は為替の影響もあり、非常に高騰しています。物によっては日本よりも安いものもありますが日本とそう大差はないように感じました。なので1年間の留学費用は生活費を含めて250~300万程必要でしょう(2008年現在)

 

1年間の留学生活は本当にあったという間ですが、あの年程自分自身の考え方、世界観が変わった年はありません。世界を観て、日本を感じ、人生を考えました。少し大袈裟に感じるかもしれませんが私にとってはそれ程大きな年でした。

 

留学をおススメします!今からでも遅くはありません。きっと後悔しない筈です。

 

 

Minoru Chikamatsu

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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